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BtoC向けMAツールおすすめ6選
まず初めに、編集部おすすめのBtoC向けMAツール6製品を紹介します。
データ活用に強い製品3選「b→dash」「Aim Star」「Probance」
UIとデータ連携に優れた「b→dash」

公式サイト:https://bdash-marketing.com/ 運営会社:株式会社データX |
【料金】
初期費用 | 要問い合わせ |
月額料金 | 要問い合わせ |
誰でも直感的に操作できるよう設計されたシンプルな画面レイアウトが特徴の、ノーコードで利用できるMAツールです。
データ連携にも優れており、独自のテクノロジー「データパレット」を駆使してさまざまなデータの統合管理が可能。例えば、企業が保有する商品や顧客の情報に、広告情報や地域情報を関連付けたり、API連携によって外部システムのデータなどを統合して管理したりできます。
単なるMAツールとしてだけでなく、本格的なデータマーケティングに活用したい企業におすすめです。
強力なターゲティング機能を搭載「Aim Star」

公式サイト:https://www.supreme-system.com/product/aimstar/ 運営会社:スプリームシステム株式会社 |
【料金】
プラン | Lite | Standard | Advance |
機能 | 一部の機能に限定 | 分析・ターゲット機能を30種類まで選択可能 | 機械学習を含む全機能を利用可能 |
月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
データ分析機能を強みとするMAツールです。
AIを駆使して顧客情報、商品情報、購買情報、定期申し込み情報、Webサイトの閲覧履歴、リアルタイムの位置情報など、多様なデータを統合し分析ができます。
分析・ターゲティング機能は100種類以上にもおよび、統計・解析のノウハウがなくても専用のテンプレートを活用することで複雑な分析やターゲティングが可能です。
顧客のニーズに合わせたコミュニケーションを実現「Probance」

公式サイト:https://www.probance.jp/ 運営会社:株式会社ブレインパッド |
【料金】
プラン | START | PRO |
初期費用 | 50万円~ | 50万円~ |
月額料金 | 18万円~ | 37万5000円~ |
ユーザー数 | 最大30万ID | 無制限 |
LINE連携 | ― | ○ |
メール、SMS、LINE、コールセンターなど、複数のチャネルに対応。オムニチャネルコミュニケーションを実現するMAツールです。
AIによって膨大な顧客データを分析し、顧客一人ひとりの行動傾向や趣向に合わせて的確なコミュニケーションが行えます。
スタッフに80人以上のデータサイエンティストを擁し(2018年5月時点)、ビッグデータの活用に力を入れているのも特徴です。
高機能のツールですが、初期費用と月額料金は高額になるため顧客数の多い大規模企業におすすめです。
独自技術によるDM機能が特徴「MOTENASU」

公式サイト:https://motenasu.info/ 運営会社:株式会社FID |
【料金】
初期費用 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 |
リード登録件数 | 5万件 | 6万件 | 7万件 | 8万件 | 9万件 | 10万件 | 20万件 | 30万件 | 40万件 | 50万件 | 100万件 |
月額料金 | 10万円 | 12万円 | 14万円 | 16万円 | 18万円 | 20万円 | 40万円 | 60万円 | 80万円 | 100万円 | 200万円 |
「MOTENASU」には、特許技術である「配布物発注システム」を用いた自動ダイレクトメール(DM)機能が備わっており、オンラインとオフラインの施策を両方行えるのが特徴です。
このDM機能を活用することで、顧客ごとに最適化したお手紙(DM)を1枚から作成可能。印刷から発送までを自動化できます。
また、DMにQRコードを埋め込み、遷移先を顧客ごとに変更するといったきめ細やかなマーケティングができるのも魅力です。
サポート体制が充実「Kairos3」

公式サイト:https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation 運営会社:カイロスマーケティング株式会社 |
【製品情報】
初期費用 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 | 1万1000円 |
保有リード数 | ~100件 | ~1000件 | ~3000件 | ~1万件 | ~1万5000件 | ~2万件 | ~3万件 | ~5万件 |
月間PV数 | ~5000PV | ~1万5000PV | ~4万5000PV | ~15万PV | ~22万5000PV | ~30万PV | ~45万PV | ~75万PV |
月間メール送信数 | ~1500通 | ~1万5000通 | ~4万5000通 | ~15万通 | ~22万5000通 | ~30万通 | ~45万通 | ~75万通 |
月額料金 | 1万6500円 | 2万4200円 | 3万7400円 | 5万0600円 | 6万6000円 | 8万2500円 | 10万4500円 | 13万2000円 |
月額料金は従量課金制となっており、保有リード数、月間PV数、月間メール送信数のうち該当する最大項目の月額費用が適用されます。
有料オプションにはなりますが、SFA(営業支援システム)などの外部システムと連携することで、営業部門との円滑なデータ共有が可能になります。
専任スタッフによるサポートやオンラインセミナーの定期開催などもあるので、初めての導入でも心強いでしょう。
【導入企業の評判】
【A社/不動産業/従業員数1200人程度】
同様のツールをいくつかトライアルで試してみましたが、UIの見やすさが決め手となりました。直感的に操作できるので、誰にでも扱いやすいツールだと感じています。あまりスペックの高くないPCでもスムーズに動作した点も評価につながりました。
直感的に操作しやすいので、新規導入の混乱はほぼありませんでした。遅い人でも2~3週間ほどで使いこなしていたと思います。
使い始めて1ヶ月と3ヶ月のタイミングで各営業担当にアンケートを取った結果、「作業効率が上がった」という感想が多かったです。
また、顧客管理をしっかり行えるのでケアレスミスの減少にもつながったと思います。営業担当の帰社後の事務処理も減り、部署全体で残業時間の削減にも成功しました。
今までは比較的自由に外回りできていた環境が変化し、「理由が明確でない行動や、空白時間について上司から質問され、苦労している」という従業員が多くなりました。
Kairos3に限った話ではないですが、個人の営業スタイルによっては合わないケースもあると思います。
中小企業から大企業まで、特に営業主体の会社におすすめです。
機能が豊富で総合力に優れた製品「Marketo Engage」
アドビのMAツール「Marketo Engage」

公式サイト:https://jp.marketo.com/ 運営会社:アドビ株式会社 |
【料金】
プラン名 | Select | Prime | Ultimate | Enterprise |
初期費用 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
月額料金 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
アドビが提供するMAツールです。
メールのほかに、WebサイトやSNS、モバイルアプリ、デジタル広告など、チャネル別のマーケティング機能を搭載しています。
また、CRM(顧客管理システム)やアクセス解析ツールなど、さまざまな外部システムとの連携が可能です。
国内最大級のユーザーコミュニティもあり、マーケティングに関する活発な情報交換が行えるのも魅力でしょう。
【導入企業の評判】
【B社/ECサイト運営/従業員数約300人程度、マーケティングチーム3人】
MAを自社で開発しようとしていたのですが、すでに導入していた顧客体験ツールのKARTEとMarketo Engageが連携できることを知りました。KARTEの営業担当者にMarketo Engageをすすめられたのが決め手となりました。
ユーザーデータをメールアドレスで管理できることです。
ナーチャリング機能も優れていて、「自社サイトの利用者が自社にどれくらい興味を持ってくれているのか」をポイント制で比較できるので、優先順位をつけやすいです。
また、Marketo Engageで管理しているリード情報をKARTEに連携することで、顧客一人ひとりに合わせたWeb接客が可能になりました。
価格が高いことです。
初期費用が400万円前後で、月額利用料もかかるので、費用を回収するには最低でも月4000万円の売り上げが必要でした。外資ツールということもあるのか、価格は毎年上がる一方です。しかし、これまでのデータが蓄積されているので、リプレイスはしづらい状況になってしまいました。
また、機能が多く使い方もやや難しいので、サポートが必要だと思います。
ただ、コストに比例して売り上げも増えましたし、マーケティング担当はほかのコア業務に時間を割けるようになったので、人件費が有効に使える分、妥当な価格かもしれないと思います。
売上額が大きく、オペレーションの多い企業に向いています。逆に、売上がある程度ないとランニングコストが負担になります。
BtoC向けMAツールの選び方|4つのポイント
MAツールは、BtoB向けの製品とBtoC向けの製品があり、備わっている機能や使い勝手が異なります。
BtoC向けMAツールを選ぶために注目したいのは、次のポイントです。
【BtoC向けMAツールの選び方|4つのポイント】
- 膨大なデータ量に耐えられるか
- メールやSNS広告など幅広いチャネルに対応しているか
- CRMなど他システムとの連携はスムーズか
- サイトやコンテンツが作成しやすいか
1.膨大なデータに対応できるか
BtoBビジネスはBtoCに比べてリードの対象となる母集団が大きく、その分メールの配信数や行動履歴など、取り扱うデータの総量も多くなります。
製品選定の際には、膨大なデータの処理や保存に適した性能を備えているかを確認しましょう。
2.メールやSNS広告など幅広いチャネルに対応しているか
BtoCマーケティングは、BtoBよりも顧客との接点が多岐に渡ります。
そのため、メールだけでなくLINEやSMS、SNS、モバイルアプリ、Web広告など幅広いチャネルに対応できる製品がおすすめです。
また、オンラインだけでなく、チラシやカタログなどオフラインのチャネルにも対応可能なツールであれば、より成果につなげやすくなるでしょう。
3.CRMなど他システムとの連携はスムーズか
BtoC向けのMAツールのほとんどは、CRM(顧客管理システム)との連携機能を備えています。
しかし「自社で使用しているCRMに対応しているかどうか」は、よく確認する必要があります。組み合わせによっては双方の機能を上手く生かしきれない場合があるため、自社のCRMとの親和性を見極めてから選定するようにしてください。
4.サイトやコンテンツが作成しやすいか
BtoCマーケティングでは、メール以外にもLPやブログ、Web広告など、各種アプローチ手法を使い分けるのが一般的です。
こういった多種類のコンテンツやフォームを作成・更新する場合、システム担当者がいないと業務を外注する必要があるため、その分の費用と時間が余計にかかってしまいます
LPやフォーム、ブログを簡単に作成できる機能を搭載したMAツールを活用すれば、専門的な知識がない担当者でも作成業務を行えるため、効率的かつ迅速なマーケティング施策が可能になるでしょう。
BtoC向けMAツールの特徴
BtoBとBtoCにおけるマーケティングの違いを押さえておくと、どのようなMAツールを選ぶべきか判断がつきやすくなります。
BtoBのケースとの比較を交えながら、BtoC向けMAツールの特徴について解説していきます。
BtoCとBtoBのマーケティングの違い
【 BtoCとBtoBの比較表】
BtoC | BtoB | |
目的 | 個人の満足 | 企業の収益 |
決済者 | 製品・サービス利用者 | 商談相手と決済者は異なる |
購入の判断基準 | 感情的・主観的 | 合理的、客観的 |
購入までの期間 | 短い | 長い |
対象の母数 | 多い (日本の人口=約1.3億人) | 少ない (日本の企業数=約385万社※) |
サービス・製品の価格帯 | 低い | 高い |
サービス・製品の理解度 | 深い | 浅い |
BtoCマーケティングの特徴
顧客ターゲットとなる消費者は、自身が満足するために製品やサービスを購入します。
決裁者は製品・サービスの利用者と同じである場合が多く、判断基準は個人の好みや嗜好に基づき、商品への理解は深い傾向にあります。
住宅や車といった大きな買い物を除き、購入までの期間は短く、商材の単価は低めです。見込み客の対象母数がBtoBに比べて圧倒的に多いのも特徴です。
BtoC向けMAツールの条件
- 膨大なデータを管理できる

取り扱う商材や企業の規模にもよりますが、BtoCでは見込み客の対象母数が大きい分、リスト登録者数やメール配信数などが膨大になります。それらのデータを管理できるMAツールが必要です。
- マルチチャネルに対応している

BtoBマーケティングにおける顧客接点は、電話やメールがメインになります。
しかし、BtoCマーケティングでは、見込み客はSNS、ネット広告、メルマガ、DMなど多種多様なチャネルから商品にたどりつくため、マルチチャネルに対応しているMAツールが適しています。
BtoC向けMAツールを導入する3つのメリット
最後に、BtoC向けのMAツールを導入することで期待できるメリットについて、解説します。
【BtoC向けMAツールを導入する3つのメリット】
- マーケティング業務を効率化できる
- 顧客に合わせたマーケティングが可能になる
- 顧客行動データを基にマーケティングを最適化できる
1.マーケティング業務を効率化できる
MAツールでは複数のシステムが収集した顧客データを管理し、「それらのデータをスコアリング→もっとも見込みがある客のリストを抽出→リストに基づいてメールを配信」といった一連の作業をスムーズに実行できます。
事前にシナリオを設定しておけば、ターゲットの分類やメール配信を自動化できるため、マーケティング業務の大幅な効率化が見込めます。
2.顧客に合わせたマーケティングが可能になる
顧客数の多い企業の場合、一人ひとりに合わせたマーケティングを行うのは困難です。
しかし、MAツールを導入し、モニタリングや分析などの機能を活用すれば、限られた人手でも顧客ごとに適したマーケティングを実施できます。
顧客の位置情報に基づいてコミュニケーションを図る機能が備わっている製品であれば、「見込み客が住んでいる地域に関連するキャンペーン情報をプッシュ通知する」といったことも可能です。
3.顧客行動データを基にマーケティングを最適化できる
MAツールを活用すれば、顧客の行動データを分析し、マーケティング施策を改善していけます。
例えば、自社サイトにアクセスしたユーザーについて、「滞在時間、閲覧した商品、離脱したページ」などのデータを分析して顧客の好みを予測することで、より関心度の高い商品を提案できるようになります。
他にも、パソコンとスマートフォンのどちらから頻繁にアクセスしているのか、アクセスの多い時間帯はいつか、なども分析可能。より最適なチャネルから最適なタイミングで各顧客に働きかけ、成約率アップにもつなげていけるのです。
まとめ
BtoC向けのMAツールは、膨大な顧客データの処理に対応できることと、顧客との接点を増やすためマルチチャネルに対応していることが重要です。
自社で使用しているCRMやSFAなどの基幹業務システムとの相性も考慮して、機能やデータを上手く連携できるMAツールを選びましょう。