【この記事に登場する有識者】
ITシステムコンサルタント
星 庸一さん

NTTDATAにて、大規模システム開発PL、PM、NTTデータSMSにて、経営企画品質保証部/監査室シニアスペシャリスト(品質保証、BCP策定、災害対策本部事務局、ISOやPMSの更新審査・監査事務局等)。現在はHoshi Japan 代表。

専門家が教える安否確認システム選定のポイント

さまざまな企業から安否確認システムが提供されています。そのため、「どの製品を選べばよいかわからない」という方も多いことでしょう。まずは、安否確認システム選びのポイントについて、星さんに伺いました。

【安否確認システム選定時の3つのポイント】

  1. データセンターの数と場所
  2. 権限の階層をどの程度設定できるか
  3. 回線の状況・質 

データセンターの数と場所

──安否確認システムを選ぶ際の比較ポイントについて教えてください。

ポイントは3つあります。まず大事なのが、「データセンターの数と場所」です。安否確認システムは、非常時のときに使えないと意味がありません。そのため、非常時でも問題なく稼働できる環境が整っているかを判断するために、データセンターの数と場所が重要になります。

──データセンターの数はいくつあったらよいのでしょうか?

複数あった方がよいでしょう。1つしかないと、そのセンターが被災したらシステムが使えなくなってしまいます。例えば、西日本と東日本にデータセンターが分散してあれば、どちらかが機能しなくなってももう片方が稼働していればシステムを利用できます。できれば、海外にもデータセンターがあると好ましいですね。

──データセンターに適した場所はありますか?

災害が起きても被害を受けにくいような場所にあるとよいですね。例えば、海岸の近くなど、災害が起こりやすい場所にデータセンターがある会社の製品だと、非常時に機能しなくなる可能性が高くなるので、避けた方が賢明です。

データセンターの場所はなかなか教えてくれないかもしれませんが、事前に提供会社に確認しましょう。

権限の階層をどの程度設定できるか

2つ目のチェックポイントは、権限の階層をどの程度設定できるかです。

安否確認システムでは、「権限を持つ人は個人情報を閲覧でき、権限がない人はアクセスできない」といったように、閲覧権限の設定が行えます。この設定が何階層あるかによって、セキュリティの強度が変わります

──権限は何階層あるとよいのでしょうか?

組織体制が変更された場合も想定し、階層は多い方が安心です。管理者と従業員で分けるのはもちろん、組織の階級に沿った権限付与が可能な製品が望ましいでしょう。設定できる階層数が少ないと、状況によっては、階層が異なる従業員の権限を一緒にしなければいけなくなります。

回線の状況・質

3つ目のチェックポイントは、回線の質です。

有事の際に機能しなくなる恐れがあります。非常時には通信が集中するため、そうした状況でもきちんと通信できるような、品質の高い回線が必要です。

──回線の質は、どのようにチェックすればよいのでしょうか?

実績をチェックするのが1つの方法です。例えば、東日本大震災など過去の災害時における稼働状況などは参考になります。また、回線自体が被災することが考えられるため、バックアップ回線を用意している企業を選ぶのもよいでしょう。

企業タイプ別安否確認システムの選定のチェックポイント

ここでは、星さんに伺った選定のポイントに加えて企業のタイプ別に特に重視してほしいポイントについて、編集部が解説します。

【企業タイプ別のチェックポイント】

  1. 従業員の外出が多い企業:GPS機能がついているか
  2. 従業員の年齢層が高い企業:音声安否確認機能がついているか
  3. 日本人以外も在籍している企業:多言語対応しているか

従業員の外出が多い企業にはGPS機能が必須

安否確認システムには、GPS機能付きのものがあります。

GPS機能を使うと、端末を利用している従業員の所在地を特定できます。また、従業員は位置情報付きのメッセージを返信することが可能です。特に、営業などで従業員の外出が多い企業は、GPS機能を重視して選ぶとよいでしょう。

【GPS機能が備わっているおもな製品】

  • Biz安否確認/一斉通報
  • 安否コール
  • 安否LifeMail
  • オクレンジャー

従業員の年齢層が高い企業は音声安否確認機能が必須

安否確認システムの連絡手段には、メールやSMS、音声通話などがあります。どの手段が利用できるかは製品によって異なりますが、従業員の年齢層が高く、ITリテラシーに不安があるなら、音声での安否確認ができる製品がおすすめです。

音声での安否確認とは、電話で「出社可能なら1番、出社不可なら2番」というように、自分の状況に当てはまる番号を選択する形式のものです。音声ガイダンスに沿って番号を押すだけで回答ができるため、メールなどの連絡手段に慣れていない従業員でも回答がしやすいのが特徴です。

【音声安否確認機能が備わっているおもな製品】

  • 安否コール
  • 安否LifeMail
  • エマージェンシーコール

日本人以外も在籍している企業は多言語対応が必須

外国人も在籍するする企業においては、日本語しか対応していない安否確認システムだと、従業員がうまく使いこなせない場合があります。安否確認システムの中には、多言語に対応しているものもあるため、検討の際には確認しましょう。

【多言語対応しているおもな製品】

  • エマージェンシーコール
  • 安否確認サービス2
  • オクレンジャー

安否確認システム6製品を比較

ここからは、星さんに教えていただいたポイントをもとに編集部でピックアップした安否確認システム6製品を紹介します。各製品の特徴やおすすめポイントなどを解説するので、システム選びの参考にしてください。

【安否確認システム6製品比較表】

BIZ安否確認安否コール安否LifeMailエマージェンシーコール安否確認サービス2オクレンジャー
GPS有無オプションオプション
家族登録オプションオプションオプション
多言語対応
掲示板
音声での安否確認オプション
感染症への対応
スマートフォンアプリ
初期費用0円15万5000円16万5000円22万円0円要問合せ
月額(100名の場合)1万1000円1万6500円8800円4万4000円1万780円要問合せ
月額(1000名の場合)1万1000円4万6200円8万8000円要問合せ2万9480円要問合せ
無料トライアル期間2週間1ヶ月間30日間要問合せ30日間2週間
拠点の数と場所国内複数箇所国内2ヶ所国内(拠点数得不明)国内2ヶ所シンガポール、アメリカ、国内(AWS)海外2ヶ所/国内1ヶ所(AWS)
階層の権限設定可能可能可能可能
※価格はすべて税込

利用階層を細かく設定できる「Biz安否確認/一斉通報」

Biz安否確認 キャプチャ
出典:「Biz安否確認/一斉通報」公式サイト https://www.ntt.com/business/services/application/risk_management/anpi/lp/kw03.html

【製品基本情報】

ライトプランお手軽導入プラン通常プラン
初期費用0円11万円22万円
月額費用(100名)1万1000円
(1000名まで)
1万1000円
+44円/1ID
1万1000円
+44円/1ID
※価格はすべて税込
GPS有無家族登録多言語対応音声での安否確認
オプションオプション

【おすすめポイント】

  • メール・アプリ・電話、3種類の連絡手段
  • NTTコミュニケーションズが運営するデータセンター
  • 利用階層が10階層までの設定可能(お手軽導入プラン・通常プランのみ)

「Biz安否確認/一斉通報」はNTTコミュニケーションズが提供する、法人向け安否確認システムです。災害発生時の注意喚起・行動指示などの「危機管理」を始め、検温アンケートによる「感染症対策」も行えます。オプションで家族登録もできるので、従業員家族の安否確認も可能です。

大地震(震度4~6強で選択可能)の際に自動で安否確認メールが送信される「通常プラン」や、主要機能そのままにカスタマイズ機能が簡易化された「お手軽導入プラン」、アフターコロナに特化し手軽に導入できる「ライトプラン」と、ニーズに合わせた3プランが用意されています。特に、ライトプランは初期費用0円、月額料金も業界最安クラスです。

大規模災害発生時は通信インフラに被害が及ぶ恐れがあり、確実にメールが送信されるとは限りません。「Biz安否確認/一斉通報」には、メール・スマートフォンアプリのプッシュ通知・電話と、3種類の連絡手段が用意されています。これにより、安否確認の回答率向上が期待できます。

さらに、「Biz安否確認/一斉通報」のネットワーク回線やシステム基盤・運用は、いずれもNTTコミュニケーションズの通信サービスを基準としています。データセンターは複数箇所に設置の上、24時間365日監視されており、可用性は高いといえます。

また、「Biz安否確認/一斉通報」は、利用階層が10階層まで設定できます。管理者権限を付与できる人数に制限はなく、権限の範囲も細かく設定可能です。加えて、グループ会社を含めた階層管理もでき、組織に合わせて柔軟に運用が行えます。

パスワードやメールアドレスがなくても利用できる「安否コール」

安否コールキャプチャ
出典:「安否コール」公式サイト https://www.anpi-system.net/

【製品基本情報】

スタートEditionノーマルEditionビジネスEdition
 初期費用10万5000円10万5000円10万5000円
月額費用(100名)1万6500円1万9800円2万3650円
※価格はすべて税込
GPS有無家族登録多言語対応音声での安否確認
オプション

【おすすめポイント】

  • ファイル添付可能な掲示板
  • 直感的に操作可能なUI

「安否コール」は株式会社アドテクニカが提供する、携帯メールを利用したクラウド型の災害安否確認システムです。大手企業向けの製品で、メールの自動/手動配信機能・自動集計・家族安否の確認・GPSの活用などの機能が備わっています。

災害時のメール自動配信や家族安否の確認機能を備えた「スタートEdition」や、メール手動配信・アンケート機能が追加にされ普段のコミュニケーションにも利用できる「ノーマルEdition」、GPSによりユーザーの位置情報が確認ができる「ビジネスEdition」と、3プランが用意されています。

全従業員が利用できる掲示板では、コメントのやり取りや写真の投稿、PDFファイルの添付が可能です。有事の際の情報共有はもちろん、日常的なグループチャットとしても使えます。

また、独自の端末認証技術を備えており、最初の登録時に一度だけ端末認証することで、それ以降はログイン不要で回答できます。ID・パスワード・メールアドレスのいずれも使わず、ユーザー登録できるのは「安否コール」の大きな特徴です。

ブラウザ版・アプリ版ともに、洗練されたインターフェースである点も強みです。マニュアルがなくとも直感的に操作できる画面デザインは、全従業員が快適にシステムを利用する上で重要です。こうした使い勝手のよさから、「安否コール」は「2020年グッドデザイン賞」を受賞しています。

さらに、「安否コール」は海外を始めとした4つの拠点でサーバーを運営しており、大規模災害などが起こってもシステムを利用できる体制が整えられています。

地方自治体や大企業からの信頼も厚い「安否LifeMail」

安否LifeMailキャプチャ
出典:「安否LifeMail」公式サイト https://www.project-com.com/lifemail/index.html

【製品基本情報】

初期費用16万5000円
月額費用(100名)8800円
※価格はすべて税込
GPS有無家族登録多言語対応音声での安否確認

【おすすめポイント】

  • SNSでの安否確認
  • 高速配信エンジン搭載
  • 低価格の人数分課金

「安否LifeMail」は、安否確認システムの開発・販売を20年以上行ってきた安否確認のパイオニア、株式会社コム・アンド・コムが提供するシステムです。2000年に発売以来、多くの地震に見舞われながら一度もシステムが止まらなかったという実績があります。

安否確認手段は、メール・LINE・Twitter・Facebook・GPSと業界トップクラスの豊富さ。災害発生時に通信障害が起きても、SNSを通じて連絡を取り合えます。

さらに、気象庁から発信された災害情報を即座に配信する、独自の高速配信システム「アンピロイド」が実装されているのもおすすめポイントです。これら機能の利便性・堅牢性が高く評価され、全国の地方自治体や大手企業など、約500社に利用されています(2021年6月時点)。

こうした機能を、月額88円(税込)/1ユーザーで利用できるコストパフォーマンスのよさも魅力です。100ユーザーで利用する場合、月額8800円(税込)と、本記事で紹介したシステムの中で最安の利用料金です。さらに、年間契約などの縛りもなく、1ヶ月前に申請すれば退会できます。

安否確認の回答率が高い「エマージェンシーコール」

エマージェンシーコールキャプチャ
出典:「エマージェンシーコール」公式サイト https://www.infocom-sb.jp/emc/

【製品基本情報】

初期費用22万円
月額費用(100名)4万4000円
※価格はすべて税込

【おすすめポイント】

  • 回答率100%に向けた取り組み
  • 2つのデータセンターによる安定稼働
  • 緊急連絡先を最大10件登録可能

「エマージェンシーコール」は、インフォコム株式会社が提供する緊急連絡・安否確認システムです。1995年の阪神淡路大震災での経験をもとに誕生して以来、現在まで機能をアップデートし続けながら運営されています。

東日本大震災や熊本地震発生時でも、安定してシステムが稼働し、安否確認の回答率が高かったことで注目を集めています。現在2500社以上に導入されています(2021年6月時点)。

「エマージェンシーコール」は、最大10件まで緊急時の連絡先として登録できます。スマートフォンアプリ・フィーチャーフォン・メール・固定電話など、どの連絡手段でも簡単な操作で回答でき、従業員に負担がかかりません。加えて、回答があるまで繰り返し自動連絡する機能があるので、高い回答率が期待できます。

階層数が無制限でプランも豊富な「安否確認サービス2」

安否確認サービス2キャプチャ
出典:「安否確認サービス2」公式サイト https://anpi.toyokumo.co.jp/

【製品基本情報】

ライトプレミアファミリーエンタープライズ
初期費用0円0円0円0円
月額費用(100名)1万780円1万4080円1万7380円2万1780円
※価格はすべて税込
GPS有無家族登録オプション音声での安否確認
オプション

【おすすめポイント】

  • 初期費用0円
  • 階層数に上限なし
  • 回答結果を部署ごとに自動集計

「安否確認サービス2」は、サイボウズ株式会社の分社であるトヨクモ株式会社が提供する、安否確認システムです。ブラウザ版・アプリ版ともに「サイボウズOffice」を踏襲したインターフェースなので、業務に「サイボウズOffice」を利用している企業であれば、操作に慣れやすいでしょう。

安否確認の手動送信・アンケート・掲示板など基本的な機能が詰まった「ライトプラン」や、安否確認の自動送信・ファイル添付機能が追加された「プレミアプラン」、家族の安否確認も可能な「ファミリープラン」、大規模企業向けの「エンタープライズ」など、豊富なプランが用意されています。

ほとんどの安否確認システムが10万円を超える初期費用を要する中、「安否確認サービス2」は初期費用がかからず、月額料金もリーズナブルです。

もちろんコスト面だけでなく、機能性にも優れています。例えば、多くの安否確認システムは管理者権限の階層数を1~10程度に設定しています。しかし、「安否確認サービス2」は階層数に制限を設けていません。管理者権限を細かく設定することで、グループ会社やサプライヤー企業での利用も可能です。

さらに、可用性確保に向けてのサーバー管理体制も整えられています。データセンターは、国内のみならずシンガポールやアメリカにも設置されています。設備の耐久性や入退室管理、サーバー監視なども徹底されています。

導入企業の声(工具販売代理店/400〜600名)

導入背景を教えてください。

9割が営業部署の従業員で、北海道から沖縄まで各地区ごとに直販体制を取っていた。大坂北部地震の際に連絡が取れなくなってしまったことがきっかけで導入を決意。社員を大切にするという会社のブランディング戦略も導入の後押しとなった。2019年に導入。社内稟議が降りてからアカウント発行まで1,2月かかった。

また、安否確認システムの導入は社内公募から始まったプロジェクトだった。自社はグローバル企業なこともあり、海外では日本よりも災害が少ないので安否確認をする文化がない。なので人事を説得させることに少々時間がかかった。

安否確認サービス2の導入の決め手を教えてください。

コストが決め手。LINE WORKSで安否確認を行うと言う案が最終検討まで残ったが、安否確認サービス2よりも若干高いことが懸念だった。また、普段のビジネス上のやりとりはプライベートのLINEを用いて十分機能していたので、LINE WORKSは機能過剰になってしまうということで導入を見送った。安否確認サービスに特化した製品が良かったので安否確認サービス2の導入を決めた

運用してみてのポジティブな感想を教えてください。

災害が多い時期だったので、人事からは安否確認の管理が楽になったとの声を聞いた。タイムリーに集計レポートが見えるので個別の連絡などが不要になった。回答していない人に対して自動でリマインドメールを送信することもでき、リマインドメールの間隔を自由に設定することができた。当時の社長は、GPTWのセールスポイントにもなったと言っていた。

導入当初は自社でオンライン説明会を行い、その後は2,3ヶ月に1回のオンライン訓練を行っているので、社員への浸透も早かった

運用してみてのネガティブな感想を教えてください。

導入最初、災害の設定基準が低かったために、アラートが頻繁に来ていた。過去の統計値などから設定すべきアラートの基準などを明示して欲しかった。

また、ロケーション設定の細かさはメリットでもありデメリットでもあった。管理側としては「東京」や「神奈川」といった規模の設定の方が楽だが、例えば東京でも23区内と区外でも起こりうる災害が異なるので、「東京」などの大きな規模でアラートを設定してしまうと関係のないアラートが来てしまうことになる。忙しい営業マンにとってそれは苦痛だったので、細かな設定が必要となり、導入当初は設定が大変だった

出張があるととても不便。普段と違う出張先にて災害があると、その人にはアラートが届かない。出張の度に設定を変えるのも大変だったので、その点は困っていた。

月額料金を教えてください。

年間払いで40〜50万円ほど。

安否確認システムを導入する際に気をつけるべきポイントはありますか。

海外出張者や、海外支社からの従業員を設定するかどうかについて社内で議論になった。普段は海外支社にいるが、日本に出張で来ている際に災害に合う可能性もある。会社がどの従業員の範囲まで安否確認を行うのかをしっかりと定義する必要があると思う

また、無料トライアルをしたほうがいい
自社の体制に合った細かな設定が可能か早めに確認できた。全国地区ごとに営業マンがいたため「◯県◯市の〜の災害に対してのアラートを出す」といった細かい設定をしたかった。北海道にいる従業員は沖縄の災害は関係ないので無駄なアラートとなってしまう。無料トライアルでは無駄なアラートを出さないように細かい設定ができるのか、管理画面ではどのように表示されるのか確認できた。

英語にも対応可能な「オクレンジャー」

オクレンジャーキャプチャ
出典:「オクレンジャー」公式サイト https://www.ocrenger.jp/

【製品基本情報】

エントリープランスタンダードプラン
初期費用要問合せ要問合せ
月額費用(100名)要問合せ要問合せ
GPS有無家族登録多言語対応音声での安否確認
オプション

【おすすめポイント】

  • 英語に対応
  • 国内外3ヶ所のデータセンター
  • 万全のセキュリティ体制

「オクレンジャー」は、パスカル株式会社が提供するクラウド型の緊急連絡網・安否確認システムです。管理者の負担を減らすための自動配信機能・自動集計機能や、直感的な操作ができるユーザーインターフェースなど、使いやすさを追求したシステムであることが特長です。2011年3月、安否確認サービスとして日本で初めてスマートフォンアプリの特許を取得しました。

「オクレンジャー」は英語にも対応しています。外国人労働者を多数雇用している企業は注目すべきポイントです。

可用性の高さも魅力です。国内1ヶ所、海外2ヶ所にサーバーを設置しています。国内で災害が発生した際に海外サーバーへ切り替えることで、システムの安定稼働を実現します。

さらに、ユーザーのID管理、個人情報の暗号化、SSL通信によって、高い機密性を維持した運用が行われています。

安否確認システムの基本機能と導入メリット

ここまでは、安否確認システムの選定ポイントや製品の特徴について解説しました。最後に、安否確認システムの基本的な機能や導入メリットについて星さんにお聞きしました。

──安否確認システムの基本的な機能について教えてもらえますか?

基本機能としては、以下のようなものがあります。

【安否確認システムの基本機能】

  • 一斉配信機能
  • 安否確認機能
  • 安否確認のデータ集計
  • 掲示板機能

これらの機能を活用して従業員の安全を確認するのが、安否確認システムの大きな目的です。災害時でも企業活動を続けられるよう、事業継続計画(BCP)対策として、多くの企業が導入を検討しています。

──安否確認システムを導入することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

有事の際に、従業員全員からタイムリーかつスムーズに情報を受け取り、従業員の安否を確認できるのが大きなメリットです。また、従業員に対して出社や自宅待機などの指示をタイムリーに出せます。コロナ禍においても、従業員の健康状態を把握しながら適切に指示を出すことが可能です。

──ちなみにBCP対策でマニュアルを作成する場合、どのようなポイントを重視すべきでしょうか?

まず、災害対策本部を立ちあげることが重要です。また、誰が災害対策本部を運営するのかを決めておく必要があります。運営者としては、非常事態での対策を判断して指示を出す人と災害対策本部を動かすスタッフが必要です。

ただ、非常時には何が起きるかわかりません。交通機関が使えなかったり、災害が起きたのが夜だったりした場合、すぐに集まれないこともあります。そういった場合に、どのように対応するのか、できるだけマニュアルに書き出しておきましょう。さらに、定期的な訓練も重要です。災害対策本部立ち上げ訓練は年1回、安否確認訓練は2ヶ月に1度など、なるべく全社で訓練して備えましょう。

まとめ

安否確認は、企業が従業員を守り、事業を継続するために重要なファクターです。日本は自然災害も多いため、きちんと対策しておく必要があります。安否確認をスムーズに行なうには、専用の安否確認システムを導入するのがおすすめです。

安否確認システムを選定する際は、「データセンターの数と場所」「権限の階層をどの程度設定できるか」「回線の状況・質」の3つを軸に比較しましょう。ぜひ、本記事で紹介した製品情報や選定ポイントを参考に、自社に合う製品を見つけてみてください。

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