記事の目次

【この記事に登場する有識者】
真野正彦さん
大学卒業後、大手コンピューターメーカー系エンジニアリング会社にてコールセンター関連システムをアウトソーサー、インハウス向けに展開を図る。また商品企画にも携わりオリジナル商品のリリースも行う。その後国産ヘッドセットの老舗メーカーにて新規市場の開拓や新商品開発にも携わるなど、幅広くCTI分野に関わる。
編集部おすすめのクラウドPBX10製品を比較
PBX関連機器の販売・導入支援の経験が豊富な真野正彦さんに伺ったポイントをもとに、編集部が選んだクラウドPBX10製品を紹介します。比較表も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
クラウドPBX 10製品の比較表
Arcstar Smart PBX | ひかりクラウドPBX | ConnecTalk | iスマートBiz | U³ Voice クラウドPBX | モッテル | GoodLine | BIZTELビジネスフォン | モバビジ | トビラフォンCloud | |
CTI機能 | – | – | – | – | 要問い合わせ | 〇 | ◯ | – | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
利用可能端末 | 固定 PC スマホ | 固定 PC スマホ | 固定 スマホ | 固定 無線 スマホ | 固定 PC スマホ | 固定 PC スマホ | 固定 PC スマホ | 固定 PC スマホ | 固定 PC スマホ | 固定(2機種) スマホ |
電話番号の継続利用 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 要問い合わせ | 〇 | 要問い合わせ | 〇 | 〇 | – |
IVR機能※1 | – | – | – | 〇 | 要問い合わせ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
初期費用 | 1万1000円 | 1万5400円 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 3万2780円~ | 2万2000円~ | 5万5000円~ | 要問い合わせ | 3万3000円~ |
月額利用料 | 契約基本料5500円+550円/ID | 1万1000円/契約(10IDパック) | 基本料金:1万1000円 モバイルタイプ:990円/モバイル回線 PBXタイプ:550円/ID | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 4378円~ | 3300円~ | 2万3100円 ~ | 要問い合わせ | 3300円+通話料 |
※1 自動音声案内機能
大手通信キャリアが提供するクラウドPBX:「Arcstar Smart PBX」「ひかりクラウドPBX」「ConnecTalk」
大手キャリア系製品の最大のメリットは、通信回線から電話端末まで一貫したサポートが受けられることです。また、大手キャリアは回線が安定しており、BCP対策がしっかりされていることも特徴といえます。
Arcstar Smart PBX
公式サイト:https://www.ntt.com/business/services/voice-video/voip/smartpbx.html 運営会社:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 |
【クラウドPBX「Arcstar IP Voice」の料金】
初期費用 | 1万1000円 |
月額利用料 | 契約基本料5500円 +550円/ID |
※ 1契約につき最大999IDまで発行可能。最大接続数は200チャネル
【外線サービス「Arcstar Smart PBX」の料金】
初期費用 | 基本工事費 | 2200円/契約 |
付加工事費 | 付加工事費1100円/契約 | |
月額利用料 | 638円/番号・チャネル |
※すべて税込価格
NTTコミュニケーションズが提供するクラウドPBXです。
1契約の発行ID数は上限が999、同時接続数は200チャネルと、大人数での利用にも対応できる製品です。
外線サービスの「Arcstar IP Voice」と組み合わせて、内線通話と外線通話を連携させる仕組みになっており、IP電話専用の「050」番号はもちろん、市外局番入りの「数字10桁電話番号(0ABJ番号)」も使えます。
NTTドコモだけではなく、auやソフトバンクなどの個人スマートフォンも内線機として利用できます。

【真野さんの一口メモ】
大手通信事業者であるNTTコミュニケーションズのクラウドPBXです。
インフラが整備されているので通信環境が安定していますし、サポート体制も整っています。BCP対策という観点でも信頼性の高い製品です。
ひかりクラウドPBX
公式サイト:https://business.ntt-east.co.jp/service/pbx/ 運営会社:東日本電信電話株式会社(NTT東日本) 公式サイト:https://www.ntt-west.co.jp/business/service/pbx/ 運営会社:西日本電信電話株式会社(NTT西日本) |
【ひかりクラウドPBXの料金】
初期費用 | 1万5400円~ |
月額利用料 | 10IDパック(同時接続10チャネル) 1万1000円/契約 20IDパック(同時接続20チャネル) 2万900円/契約 30ID(同時接続20チャネル)) 2万7500円/契約 1ID追加するごとに660円 10チャネル追加するごとに5500円 |
NTT東日本とNTT西日本が提供するクラウドPBXです。
NTTコミュニケーションズによるOEMであるため、「Arcstar Smart PBX」と基本的な機能は変わりません。
製品の利用にあっては、「フレッツ 光ネクスト」「フレッツ 光ライトプラス」「フレッツ 光ライト」いずれかの回線を契約する必要があります。また、外線を利用するには、IP電話サービスの「ひかり電話オフィスA(エース)」「ひかり電話オフィスタイプ」のいずれかを契約することが前提です。
ConnecTalk
公式サイト:https://www.softbank.jp/biz/mobile/fmc/connectalk/ 運営会社:ソフトバンク株式会社 |
【ConnecTalkの料金】
初期費用 | 要問い合わせ | |
月額基本料金 | 1万1000円/契約 | |
月額利用料 | モバイルタイプ | 990円/モバイル回線 |
PBXタイプ | 550円/ID | |
事業所内の外線ゲートウェイ※1との接続 | 440円/チャネル | |
事業所内のPBXと接続※2 | 440円/チャネル |
※すべて税込価格
※1 電話回線とネット回線を接続する機器
※2 既存のPBXを利用する場合
大手通信キャリアのソフトバンクが提供する製品です。
固定電話とモバイル端末(携帯電話など)の併用が可能。スマートフォンから電話をかけた場合でも、会社の代表番号が相手に通知されます。
そのほか、「保留転送」「ピックアップ(代理応答)」「着信グループ設定」など、従来のビジネスフォンに備わっている機能は一通り利用できます。
利用料金はモバイル端末利用と固定電話利用に分けたシンプルな構成になっています。固定電話に関しては、既存のオンプレミスタイプのPBXを継続利用することも可能です。
回線が自由に選べるクラウドPBX :「iスマートBiz」「U³ Voice クラウドPBX」
PBX関連機器を提供するSIPサーバー(IP-PBX)メーカーの製品は、利用できる通信回線が特定のキャリアに限定されないのが特徴です。また、固定電話機も複数のメーカーから選べる製品が多数です。
iスマートBiz
公式サイト:https://www.islenet.co.jp/index.html 運営会社:株式会社 アイルネット |
【iスマートBizの料金】
初期費用 | 要問い合わせ |
月額利用料 | 要問い合わせ |
「iスマートBiz」は、クラウドPBXが出回り始めた2005年にいち早くサービスを開始し継続してきた先駆者的存在で、大手企業への導入実績も豊富です。
NTT、KDDI、ソフトバンクの大手キャリア3社の電話回線に対応しており、これまで使用していた代表番号の継続利用も可能。また、固定電話機は「ナカヨ」「サクサ」「パナソニック」の国内3メーカーの機種に対応しています。
また、クラウド上に自社専用のPBXサーバーを設置できるのも大きな特徴です。

【真野さんの一口メモ】
アイルネット社は2000年代初頭からPBXのクラウド化に必要なSIPサーバーを自社開発しており、この分野の「草分け」的な存在でサービスに信頼感があります。
U³(ユーキューブ) Voice クラウドPBX
公式サイト:https://www.nextgen.co.jp/solution/enterprise/cat185/u_voicepbx.html 運営会社:株式会社ネクストジェン |
【U³(ユーキューブ) Voice クラウドPBXの料金】
初期費用 | 要問い合わせ |
月額利用料 | 要問い合わせ |
大手通信キャリア3社の携帯内線通話サービスに加え、ソフトバンクのサブブランド「Y!mobile(ワイモバイル)」の機種にも対応しています。
また、固定電話機とモバイルフォンを結ぶU³Voiceの一連のサービスの品質と安定性は大手通信キャリア水準です。
運営会社のネクストジェンは、キャリア向けにソリューション事業を展開してきた企業で、IP電話のシステム開発を手掛けてきました。そこで蓄積された技術とノウハウが製品に惜しみなく投入されています。

【真野さんの一口メモ】
大手通信キャリアに採用されている技術をベースにした、ネクストジェン社の自社サーバーによるクラウドPBXサービスです。品質や安定性に信頼がおけます。
CTI機能がセットのクラウドPBX 「モッテル」「BIZTELビジネスフォン」「GoodLine」
CTI(Computer Telephony Integration:コンピューターと電話の連携統合)機能が備わっている製品であれば、発信者の電話番号から顧客情報や通信履歴を引き出して、オペレーターのモニターに表示させるといった使い方ができます。コールセンターやカスタマーセンターなどの業務での利用を考えているなら、必須の機能といえます。
MOT/TEL
公式サイト:https://www.mot-net.com/mottel 運営会社:株式会社バルテック |
【MOT/TELの料金プラン】
プラン | スタンダード | ミドル | プレミアムA | プレミアムB | プラチナ |
初期費用 | 3万2780円~ | 4万3780円~ | 6万5780円~ | 9万8670円~ | 16万4450円~ |
月額利用料 | 4378円~ | 9350円 | 1万6500円 | 3万8500円 | 9万3500円 |
「MOT/TEL」は5つのプランが用意されており、すべてにCTI機能が含まれています。
プランによっては、IVR(自動音声案内)や受付システム、音声会議などの機能もオプションで組み込むことが可能。多彩な機能を組み合わせて使える製品です。
CTI機能では、製品内や顧客管理システムに登録されている「発信番号」「顧客名」「通話履歴」「担当者」「前回の対応日時」などの情報を、電話着信時に自動でPCモニターにポップアップ表示できます。
さらに、電話の内容を「伝言/折り返し/問い合わせ/クレーム」の4つのステータスで区分し、集計・分析が行えるのも特徴です。
BIZTELビジネスフォン
公式サイト:https://biztel.jp/bp/ 運営会社:株式会社リンク |
【BIZTELビジネスフォンの料金プラン】
プラン | 初期費用 | 月額利用料 | 内線数 | 最大同時接続数 |
ライト | 5万5000円 | 2万3100円 | 40 | 10 |
スタンダード30 | 33万円 | 8万8000円 | 80 | 30 |
スタンダード50 | 55万円 | 14万8500円 | 100 | 50 |
スタンダード70 | 77万円 | 20万9000円 | 120 | 70 |
スタンダード90 | 99万円 | 26万9500円 | 150 | 90 |
スタンダード110 | 121万円 | 33万円 | 180 | 110 |
スタンダード130 | 143万円 | 39万500円 | 210 | 130 |
スタンダード150 | 165万円 | 45万1000円 | 240 | 150 |
スタンダード スマート300 | 33万円 | 4万4000円 | 300 | 100 |
※スタンダード スマート300は、電話番号と同時通話数以外のオプションは追加できない
「BIZTELビジネスフォン」は、オプションでCTI機能が利用できます。
また、Salesforceをはじめ、19製品の顧客管理システム(CRM)・営業支援システム(SFA)・MAツールと連携が可能です。
また、着信を振り分けるIVR(音声ナビ)が備わっており、外部の予約管理システムとAPI連携をすることで自動応答・受付なども行えます。
GoodLine
公式サイト:https://good-line.net/ 運営会社:株式会社Good Relations |
クラウドPBXを基盤に自社のクラウドCTIを組み合わせて利用できる製品です。小規模から大規模までのコールセンター業務に対応できます。
顧客管理システム(CRM)と連携することで、着信時に最終通話者や応対履歴といった顧客情報が確認できます。また、チャットシステムと連携し、不在着信やオペレーターの稼働状況が通知されるように設定も可能です。
発信・着信は録音し履歴検索できるので、応対内容をチェックしたり、オペレーターの稼働状況をモニタリング・分析したりすることで、電話応対業務の改善が図れます。
【GoodLineの料金プラン】
SOHOプラン (2内線) | GoodLineビジネス (3内線~) | パックプラン (20内線〜) | GoodCall (コールセンター設立) | |
初期費用 | 2万2000円 | 内線1回線につき1万1000円 (上限5万5000円) | 5万5000円〜 | 内線1回線につき1万1000円~ |
月額料金 | 3300円 | 基本料5500円+1100円/内線 | 2万2000円~ | 基本料5,500円 +内線1回線につき4400円 |
小規模組織やスタートアップにおすすめのクラウドPBX「モバビジ」「トビラフォンCloud」
数人〜数十人の企業や個人事業所、スタートアップなど、小規模での利用に適した2製品を紹介します。
モバビジ
公式サイト:https://www.mobabiji.jp/ 運営会社:クラウドテレコム株式会社 |
【モバビジの料金】
初期費用 | 無料 |
月額利用料 | 要問い合わせ |
「モバビジ」は初期費用が無料、複数の電話番号を運用する場合でも追加費用はかからないので、導入コストが抑えられます。さらに、音声品質は高く、総務省が定める品質基準で「クラスA」を獲得している製品です。
個人のスマートフォンで社用回線を利用できる「BYOD(Bring Your Own Device)」方式を取り入れているので、社用スマートフォンを別途用意する必要がありません。また、現在使っている電話番号を継続できるので、番号取得費用もかからず便利です。
トビラフォンCloud
公式サイト:https://tobilaphone.com/biz/cloud/ 運営会社:トビラシステムズ株式会社 |
【トビラフォンCloudの料金プラン】
プラン | 基本セット(内線数5、最大同時接続数2) |
初期費用 | 3万3000円/セット |
月額利用料 | 3300円/セット+通話料 |
固定電話を置かず、スマートフォンの利用を想定した製品です。
個人所有のスマートフォンをそのまま使える「BYOD」方式を採用しており、低コストで導入できるので、特にスタートアップや小規模企業に向いています。
約3万件の迷惑番号リストをもとに迷惑電話をブロックする、フィルタ機能が備わっているのも特徴です。
基本セットで使える外線番号数は1、外線の最大同時通話数は2、内線数は5と設定されています。固定電話機の利用も可能ですが、パナソニック製品2機種に限定されます。
専門家がすすめるクラウドPBXの選び方
ここまでおもなクラウドPBXを紹介してきましたが、自社にあったものを選ぶためにはどのような点に注意するとよいのでしょうか。真野さんがあげたのは下記の4つです。
【クラウドPBX選定のポイント】
- 内線数と同時接続数
- CTI機能の有無
- 利用可能な端末
- 料金
1.内線数と同時接続数
【こんな企業は要チェック】
- 電話の発着信総数が多い企業
- 通販の受付やカスタマーサポートで利用したい企業
――内線数と同時接続数は、なぜ重要なのでしょうか?
製品によって対応可能な内線の総数と同時接続数(チャネル数)に差があるためです。
同時接続数とは、同じタイミングで発着信できる数を指します。
例えば、「内線数が50、同時接続数が10チャネル」の製品だと仮定します。すべての端末が同時に通話するケースはそうそう起きないとしても、同時に接続しようとする端末が10機より多くなると、回線がつながらなくなってしまうのです。
もしこのタイミングで顧客からの注文の電話がかかってきたとしたら、せっかくのビジネスチャンスを失ってしまいます。
そのため、携帯端末も含めて自社の電話の利用状況を把握したうえで、少し余裕のある内線数・チャネル数で契約することが大切です。
加えて、契約プランごとに内線数を10回線、20回線など細かく設定している製品もあれば、その範囲を広めに設定している製品もあります。これは利用料に大きく関わってくる要素ですから、よく確認するようにしましょう。
2.CTI機能の有無
【こんな企業は要チェック】
- コールセンターやカスタマーセンターなどの業務で利用したい企業
「CTI(Computer Telephony Integration)」は、コンピューターと電話を統合するシステムです。CTI機能が備わっている製品であれば、各種システムと連携しながら、顧客情報にもとづいた電話対応が可能になります。
例えば、顧客管理システム(CRM)と連携させれば、着信時に相手の電話番号を照合して、即時に顧客データを表示できます。顧客の属性や趣向、これまでの通話履歴などを把握し、より適切な対応を行うことで、顧客満足度を高められます。
特に顧客一人ひとりにきめ細かく接する必要があるコールセンターやカスタマーセンターの業務では、CTI機能は欠かせないでしょう。
3.利用可能な端末と機器
【こんな企業は要チェック】
- 固定電話、ソフトフォン(PC、タブレット)、スマートフォンを併用したい企業
- 既存の固定電話機を継続して利用したい企業
製品によって対応している端末が異なります。また、電話機も製造しているメーカーの製品だと、基本的に固定電話はその会社の機種に限定されます。
クラウドPBXの導入で電話機の買い替えが必要になればコストがかさみます。既存の固定電話機を継続して利用したい企業や、固定電話・ソフトフォン・スマートフォンを併用したい企業は、どの端末に対応しているかをきちんと確認するようにしましょう。
4.料金
プラン単位で料金が設定されている製品もあれば、ID(ユーザー数)単位で課金されるものもあります。
また、SIPサーバー(IP-PBX)メーカーの製品であれば料金が安い回線を選べますが、通信キャリアが提供するものだとその会社の回線しか選べないなどの制約があります。
クラウドPBXを導入するメリットとは?
最後に、クラウドPBXを導入するメリットについて、改めて真野さんに伺いました。
――クラウドPBXを導入するメリットを教えてください。
おもなメリットは次の4つです。
【クラウドPBXの導入メリット】
- コストが抑えられる
- リモートワーク環境下でもスムーズに電話対応ができる
- メンテナンスが不要
- 離れた拠点間での運用が便利になる
1.コストが抑えられる
クラウドPBXの利用で削減できるおもなコストは下記の通りです。
【クラウドPBXの利用によって削減できるコスト】
ハードウェア代とメンテナンス費用 | PBXのハードウェアが不要。 メンテナンスや機能のアップデートは、すべてプラン料金に含まれる |
固定電話機代 | 携帯電話やPCを内線電話として使えるので固定電話機の数が少なくてすむ。 購入費用やリース費用を抑えられる |
社用スマートフォン代 | 個人のスマートフォンで着発信ができるため、別途用意しなくてもよい |
外線の通話料 | オフィスの固定電話と従業員のスマートフォンは内線でつなげられるので、通話料がかからない |
このうち、コスト削減にもっとも貢献するのは、PBX機材の設置が不要である点でしょう。クラウドPBXを導入する場合も初期費用が発生しますが、PBXの機材が必要なオンプレミスタイプと比べればかなりのコストダウンになります。
また、クラウドPBXでは、スマートフォンやソフトフォンも内線機として利用できるので、これらの端末間は無料で通話ができます。また、離れた場所にある支社にも内線でつながるので、料金が発生しません。外線通話料が減り、ランニングコストを大幅にカットできます。
2.リモートワーク環境下でもスムーズに電話応対ができる
クラウドPBXでは、スマートフォンやPCを固定電話代わりに利用して、会社の代表番号で発信したり、代表番号にかかってきた電話を受けたりできます。
「働き方改革」の一環や、新型コロナウイルスなど感染症対策として、リモートワークを取り入れている場合でも電話対応が可能になります。対応の遅れによってビジネスチャンスを逃してしまったり、クライアントに迷惑をかけてしまったりすることが減るでしょう。
3.機器やシステムのメンテナンスが不要
クラウドPBXの場合、システムのメンテナンスを運営会社が行ってくれるため、運用の負担が小さくなります。
また、機能も自動でアップデートされるため、いつでも最新の状態で使うことができます。
4.離れた拠点間での運用が便利になる
支店、事業所、工場などとの通話もすべて内線で行えるので、電話の取り次ぎがスムーズになります。また、担当者が離れた場所にいても、個人の端末で内線通話ができるため、一度電話を切って外線で掛け直すなどの作業がなくなり業務の効率化につながります。
まとめ
クラウドPBXを導入する場合にもっとも大切なのは、自社の通話環境を把握し、導入と運用のメリットについて細かく検証したうえで、業務全体の改善につながる製品を選ぶことです。
この記事で紹介した製品や選び方のポイントを参考に、自社にあったクラウドPBXを検討してみてください。
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