【この記事に登場する有識者】
APIラボ 代表/コモン・クリエーション合同会社 CMO
関本 龍文さん

京都大学・大学院卒業後、最大手通信事業者、チャットボット・チャットツール開発ベンダー、ボイス系開発ベンダーCTOなど、コミュニケーション基盤の開発・導入に従事。 チャットボットに関しては、開発ディレクターとして各種AI/CRMなどとの連携を実現するとともに、LINE公式アカウントのチャットボット活用を最初期から取り組み大小数十社への導入支援実績を持つ。 APIラボ(https://www.apilab.me)ではチャットボットなど顧客サポートのDX化支援、コモン・クリエーション合同会社(https://common-creation.com)ではLINEを活用した自治体のDX化支援を行っている。

チャットボットの種類は?用途と機能で分類

チャットボットといっても、さまざまなタイプの製品があります。まずは、使用用途と機能の両側面からチャットボットを分類し、それぞれの特徴について解説していきます。

チャットボットの開発や導入支援の経験が豊富なAPIラボ代表の関本龍文さんに詳しく聞きました。

【チャットボットの分類】

使用用途で分類→「問い合わせ対応型」と「Web接客型
機能で分類→「AI搭載型」と「AI非搭載型

問い合わせ対応型」か「Web接客型」か

──チャットボットにはどのような種類があるのでしょうか?

使用用途により、「問い合わせ対応型」と「Web接客型」に大別できます。

トラブルシューティングやFAQ対応などを自動で行い業務効率化を図りたい場合は「問い合わせ対応型」を、ECサイトなどで販促効果を高めたい場合は「Web接客型」を選ぶとよいでしょう。

問い合わせ対応型:FAQ対応や社内ヘルプデスクに有効

【問い合わせ対応型の特徴】

特徴:問い合わせ対応を自動化し業務効率を高める。人的リソースの節減が可能
重視すべき企業:社内外から定型の問い合わせ対応が多い企業

問い合わせ対応型は、問い合わせ内容が定型化されている場合に向いています。例えば、製品やサービスに対するお客様からの質問や、社内制度に関する従業員からの問い合わせなどです。

「チャットボット」と聞くと、問い合わせ型を連想する人が多いのではないでしょうか。実際、現在のチャットボット市場の主戦場はこちらのタイプです。

Web接客型:ECサイトの売り上げアップなどに有効

【Web接客型の特徴】

特徴:商品・サービスに関する適切な情報提供やコンテンツへの誘導が可能
重視すべき企業:ECサイトの売上や広告効果を高めたい企業

Web接客型は、自社サイトへの訪問者に適切な情報提供を行い、売上アップを図る目的で利用されます。

例えば、ECサイト内に長く滞在している訪問者に対して、「何かお探しですか?」などの文言をポップアップし、回答に応じて適切なコンテンツに誘導することで購買につなげます。中には、問い合わせをしてきた訪問者の購入履歴やステータスをもとに、的確な情報提供を行える機能が備わった製品もあります。

AI搭載型」か「AI非搭載型」か

チャットボットは、機能的な側面から「AI搭載型」と「AI非搭載型」に分類できます。

AI搭載型の方が優れていると思われる方も多いかもしれませんが、一概にそうとは言い切れません。それぞれにメリット・デメリットがあるので、「訪問者の課題解決に寄与しやすいのはどちらなのか」という視点を持ち、製品を選定することが重要です。

AI搭載型チャットボット

【AI搭載型の特徴】

メリットデメリット
複雑/曖昧な質問にも対応可能学習に時間がかかる
・定期的なチューニングが必要
・価格が高い

【重視すべき企業】

  • 多様な問い合わせがくる企業
  • FAQ対応のためにチャットボットを使いたい企業

AI搭載型はその名の通り、AI(人工知能)機能が備わったチャットボットです。

従来のチャットボットは、人間が事前に入力したプログラム通りにしか質問に回答できない汎用性の低いものでした。しかし、AI搭載型は膨大な学習データをもとに機械学習が進められており、日常的な話し言葉(自然文)や、曖昧な質問にも対応可能です。

最近のAI搭載型チャットボットは、まるで人間同士の対話のようにお客様と自然なコミュニケーションが行えるので、顧客満足度の向上が見込めます。また、AIという先端技術を活用していること自体が、企業のイメージアップへとつながります。

ただし、AI搭載型にもデメリットがあります。精度を高めるためには、膨大な学習データのインプットが必要になります。また、人による定期的なチューニングも必要なので、AI非搭載型と比べて費用が高くなります

AI非搭載型チャットボット

【AI非搭載型の特徴】

メリットデメリット
回答の精度をコントロールできる
・費用が安いことが多い
設定された通りの回答しかできない

【重視すべき企業】

  • トラブルシューティングや申し込み対応などの目的で利用したい企業

AI非搭載型は、あらかじめ設定したプログラム通りにしか受け答えできないタイプのチャットボットです。

AI非搭載型チャットボットは、「シナリオ型」とも言われるように、設定されたシナリオ通りに質問や確認をしていく場合に適しています。例えば、PCの故障トラブルの場合、「電源は入りますか?」→「はい/いいえ」→「充電ランプは点灯していますか?」→「はい/いいえ」といった形式で質問を投げかけ、原因を究明していきます。他にも、申し込みフォームのように決まった内容をヒアリングしていく場合にも有効です。

AI搭載型とは違い、事前に設定したシナリオ通りの回答しかできませんが、比較的簡単に設定が可能で、費用も安くすみます。また、回答の精度をコントロールしやすいのも特徴です。使用用途や費用を鑑みると、AI搭載型よりもこちらの方がベターという場合は十分にありえるでしょう。

チャットボット13製品を比較

ここからは、関本さんに教えていただいたポイントをもとに、編集部でピックアップしたチャットボット13製品を「問い合わせ型」「web接客型」で比較しながら紹介していきます。

「問い合わせ対応型」、「web接客型」どちらの機能もあるチャットボット2選

まずは問い合わせ対応が目的の場合、成果の最大化が目的の場合どちらも可能なチャットボット2製品を紹介します。

【AI非搭載】継続率99.6%!「Chamo」

Chamoのキャプチャ
出典:「Chamo」公式サイト https://chamo-chat.com/
Chamo
公式サイト https://chamo-chat.com/
運営会社 株式会社ジーニー
【利用料金(税込)】
プランによって異なる
【特徴】
  • 「サイトの申込数の増加」、「問い合わせ対応工数の増加」のどちらのプランも選べる
  • 有人ボットへの切り替えも可能
  • 導入数は4,500社以上

【AI搭載】LINEでのチャットボット構築も可能な「hachidori」

hachidoriキャプチャ
出典:「hachidori」公式サイト https://hachidori.io/
hachidori
公式サイト https://hachidori.io/
運営会社 hachidori株式会社
【利用料金(税込)】
要問い合わせ
【特徴】
  • 問い合わせ対応に特化したタイプとWeb接客に特化したタイプから選べる
  • シナリオだけではカバーできないワードが検出されても、登録済みの回答をBOTが自動で返答
  • キャンペーン情報などを、ユーザーごとに異なる任意のタイミングでBOTから配信できる
  • LINEのトーク画面内でWEBコンテンツを読み込むことができる

問い合わせ型チャットボット9選

ここからは顧客からの問い合わせ対応が目的の場合におすすめなチャットボットを紹介します。

大手企業も導入!高機能な「BEDORE Conversation」

出典:「BEDORE Conversation」公式サイト https://www.bedore.jp/bedore-conversation/

【製品情報】

分類問い合わせ型、AI搭載
特徴ビッグデータを活用した辞書機能
精度の高い的確な回答が可能
LINEやMicrosoft Teamsなどのチャットツールと連携可能
利用料金要問い合わせ
公式サイトhttps://www.bedore.jp/bedore-conversation/

株式会社NTTドコモ、株式会社JCB、みずほ信託銀行などの大手企業も導入している、高性能なAI搭載型チャットボットです。

ディープラーニングによる機械学習機能と、500万語もの対話データによって培われた自然言語処理能力により、訪問者の話し言葉や曖昧な質問に対しても適切なオペレーションが行えます

また、文書検索機能や音声認識機能(オプション)も備わっているので、コールセンター業務での利用もできます。

カスタマーサービスに特化した「KARAKURI」

KARAKURIキャプチャ
出典:「KARAKURI」公式サイト https://karakuri.ai/

【製品情報】

分類問い合わせ型、AI搭載
利用料金要問い合わせ
特徴カスタマーサポートに特化して作られたAI機能
導入から成果創出まで、一気通貫のサポート体制
公式サイトhttps://karakuri.ai/

KARAKURIはカスタマーサポートに特化した問い合わせ型のAI搭載チャットボット。メルカリ、ニッセン、SHOPLISTなど、ECサイトでの導入実績も豊富です。

東京大学大学院人工知能研究者チームが開発した深層学習アルゴリズムを活用しており、訪問者の質問に対する正答率は95%と高い数値を出しています。

サポート体制も充実していて、検討段階からチャットボットの構築・運用まで継続して支援を受けられるのも特徴です。

初期費用0円!安い料金プランもある「ChatPlus」

Chatプラスキャプチャ
出典:「ChatPlus」公式サイト https://chatplus.jp/

【製品情報】

分類問い合わせ型、AI非搭載
特徴利用料金が安い
プランが豊富
初期費用0円
利用料金/1ID(年間契約)ミニマムプラン:月額1650円
ビジネスライトプラン:月額1万780円
ビジネスプラン:月額1万7380円
プレミアムプラン:月額3万800円
AIチャットボット:月額16万5000円
公式サイトhttps://chatplus.jp/
※料金は全て税込

ChatPlusは、なるべく予算を抑えてチャットボットを導入したい企業におすすめの製品です。AI非搭載の問い合わせ型チャットボットで、一番安い「ミニマムプラン」は月額1650円(税込)から利用できます。

「ミニマムプラン」は料金が最低限の機能しか備わっていませんが、「ビジネスプラン」「プレミアムプラン」「AIチャットボットプラン」など上位プランに変更に変更することで、CRMやLINEなどとの連携、各種のデータ履歴の取得・分析、セキュリティ強化などの機能を拡張できます。事業の拡大や問い合わせ件数の増加などに合わせて柔軟に対応が可能です。

10日間の無料トライアルが可能なので、操作感やUIなどを確かめられます。

専任のカスタマーサクセスチームが運用をサポート「sAI Chat」

sAI Chatキャプチャ
出典:「sAI Chat」公式サイト https://saichat.jp/saichat/
sAI Chat
公式サイト https://saichat.jp/saichat/
運営会社 Sciceed
【利用料金(税込)】
要問い合わせ
【特徴】
  • 管理画面上で回答精度のテストを行うことができる
  • 専任のカスタマーサクセスチームが、利用率向上施策、FAQの改善提案、KPI管理など一貫してサポート
  • 文字を入力すると質問文の候補がリアルタイムに表示される入力補助機能を搭載

13言語の問い合わせに対応可能な「COTOHA Chat & FAQ」

COTOHA Chat & FAQキャプチャ
出典:「COTOHA Chat&FAQ」公式サイト https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-cf.html
COTOHA Chat&FAQ
公式サイト https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-cf.html
運営会社 NTTコミュニケーションズ株式会社
【利用料金(税込)】
要問合せ
【特徴】
  • 日本語のFAQをAIチャットボットに読み込ませるだけで、13言語の問い合わせに対応可能
  • チャットボットで解決できない問い合わせはオペレーター対応に切り替えられる
  • Microsoft Teamsのチャット機能上でサービスを利用できる

社内利用に特化した「Hitto」

Hittoキャプチャ
出典:「HiTTO」公式サイト https://hitto.jp/
HiTTO
公式サイト https://hitto.jp/
運営会社 HiTTO株式会社
【利用料金(税込)】
要問い合わせ
【特徴】
  • 社内利用向けのAIチャットボット
  • 人事・労務に関わる約1000件の回答とそれに紐づく質問パターンを学習済みのため、初期設計の工数を削減できる
  • チャットボットのキャラクターを設定できる

複数チャネルのやりとりを一元管理「Zendesk for service」

Zendesk for serviceキャプチャ
出典:「Zendesk for service」公式サイト https://www.zendesk.co.jp/service/
Zendesk for service
公式サイト https://www.zendesk.co.jp/service/
運営会社 株式会社Zendesk
【利用料金】
プランSuite Teamuite GrowthSuite Professional
月額料金49ドル79ドル99ドル
※サポート担当者1人あたりの料金(年払い)
【特徴】
  • 17言語に対応
  • 数分でAnswer botの導入が可能
  • Webサイト、チャットツール、SNS、メールなどさまざまなチャネルに対応
  • 顧客とのやりとりは1つのワークスペースで一元管理ができる

ビジネスチャットやグループウェアと連携して活用できる「AI-FAQボット」

AI-FAQボットキャプチャ
出典:「AI-FAQボット」公式サイト https://faq-bot.ai/ja/
AI-FAQボット
公式サイト https://faq-bot.ai/ja/
運営会社 株式会社L is B(エルイズビー)
【利用料金(税込)】
質問数月額料金
1~300問3万3000円
101~200問4万4000円
201~300問5万5000円
301~400問6万6000円
401~500問7万7000円
501~600問8万8000円
601~700問9万9000円
701~800問11万円
801~901問12万1000円
901~1000問13万2000
1001問以上要問い合わせ
※最大3000問まで利用可能
【特徴】
  • 質問数に応じて料金が設定される
  • Teams、Slack、LINE WORKS、Garoon、desknet’s NEOなどのビジネスチャットやグループウェアと連携可能
  • チャットボットのキャラクターをカスタマイズできる(オプション)

幅広い用途で活用できる「AIさくらさん」

AIさくらさんキャプチャ
出典:「AIさくらさん」公式サイト https://tifana.ai/
AIさくらさん
公式サイト https://tifana.ai/
運営会社 株式会社ティファナ・ドットコム
【利用料金】
プランPOCプランスタンダードプランアドバンスドプランプレミアプラン
初期費用90万円90万円90万円90万円
月額料金38万円55万円76万円94万円
※最低契約期間はPOCプランが10ヶ月、その他のプランが12ヶ月
【特徴】
  • オリジナルキャラクターのAIさくらさんが各種問い合わせに対応
  • ヘルプデスク、受付対応、日報作成、従業員のメンタルヘルスケアなど幅広い用途で活用されている
  • 駅や商業施設にデジタルサイネージ形式での導入実績も豊富

web接客型のチャットボット2選

ここからは ECサイトの売り上げアップなどに有効なweb接客型のおすすめチャットボットを紹介します。

LINE公式アカウントと連携させ簡単に顧客対応を自動化できる「チャットブースト

チャットブースト キャプチャ
出典:「チャットブースト」公式サイト https://chatboost.dmm.com/
チャットブースト
公式サイト https://chatboost.dmm.com/
運営会社 株式会社ハッシャダイ
【利用料金(税込)】
月額: 3万3000円~
【特徴】
  • LINE公式アカウントの自動化が可能
  • Shopifyと連携して、LINE上で商品の検索・提案・購入までできる
  • 14日間無料体験実施中

CVに直結しやすい会話を分析できる「SYNALIO」

SYNALIOキャプチャ
出典:「SYNALIO」公式サイト https://synal.io/
SYNALIO
公式サイト https://synal.io/
運営会社 株式会社ギブリー
【利用料金(税込)】
要問い合わせ
【特徴】
  • CVに直結しやすい会話のシナリオを分析できる
  • LINE、Messenger、Salesforceなどの外部システムと連携可能
  • 7日間無料のトライアルが利用可能

チャットボットの選び方「4つのチェックポイント

チャットボットは、用途と機能面から大きく4つに分類できることがわかりました。では、実際に製品を検討する際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか? 

関本さんに製品選定のポイントについて伺いました。

──チャットボットはどのような点に注意して選ぶとよいのでしょうか?

製品選定の際には、「料金」「導入事例」「導入・構築サポート」「オペレーション」が重要なポイントになります。

【選び方のポイント】

  1. 料金
  2. 導入事例
  3. 導入・構築サポート
  4. オペレーション

それぞれ詳しく解説します。

ポイント①:料金

チャットボットに限らず他のシステムにもいえることですが、製品選定の際には費用対効果のバランスが適正かの検討が欠かせません。とりわけ、チャットボット市場はまだ成長途上であり、料金設定は各社で大きなばらつきがあります。

チャットボットにかかる費用のメインは、月々のシステム利用料です。安い製品だと数万円から利用できる一方で、高いものになると100万円を超える場合もあります。

ポイント②:導入事例

その製品がどのような業界・業態で利用されているのか」も重要なポイントです。

システムのどの要素を特に重視するかは、業界や業態によって異なります。例えば、金融機関であれば、セキュリティの優先度が高くなるでしょう。そのため、自社と同じ業界の企業での導入実績が豊富であれば、必要となる機能が一通り備わっている製品であると考えられます。

ポイント③:導入サポート

チャットボットの導入にあたっては、一定の時間と労力がかかります。

導入から運用までをスムーズに行うために、「システム環境の構築や導入のサポートが用意されているか」を確認するようにしましょう。

導入サポートの例としては、「AIの機械学習に必要なデータのチューニング」「ヘルプデスクなどの問い合わせ対応」「導入や運用に関するコンサルタント」などがあげられます。

ポイント④:オペレーションのしやすさ

チャットボットの導入はあくまでもスタートラインです。導入後は、効果を検証しながら運用方法を改善したり、定期にチューニングを施したりしなくてはいけません。その製品が継続的に運用しやすいかどうかが、非常に重要なポイントです。

例えば、マーケティングや製品開発などに活かしたいと考えている企業であれば、顧客管理システムとの連携のしやすさや、分析機能の使いやすさなどが重要になります。

チャットボットを導入するメリットとは?

そもそもチャットボットを導入することで、どのようなメリットを得られるのでしょうか? 関本さんがあげたのは下記の2つです。

【チャットボットの導入メリット】

  • 顧客ロイヤリティの向上
  • 自社キャラクターなどによるブランディング効果

顧客ロイヤリティーの向上

──チャットボットを導入するメリットについて教えてください。

1つ目のメリットが「顧客ロイヤリティの向上」です。

チャットボットを導入することで、24時間365日いつでも訪問者の問い合わせに対応できるようになります。訪問者が「いつでも自分の好きなタイミングで聞ける」環境は、顧客満足度の向上に大きく寄与します。

チャットボットがあれば夜の遅い時間でも問い合わせが可能なので、仕事が忙しい人にとっての利便性も高まります。

また、センシティブで人には聞きにくい内容でも、「チャットボットが相手なら相談しやすい」と、感じてもらえることも多いでしょう。

自社キャラクターなどによるブランディング効果

2つ目のメリットが「自社のブランディング効果」です。

チャットボットを導入し顧客対応チャネルを開設していること自体が、「ユーザー体験の向上、サポート体制の充実に努めています」というメッセージになるのです。また、多くの業界でDX化が進む昨今のトレンドに乗り遅れていないことのアピールにもなります。

さらに、自社オリジナルキャラクターを作成し、問い合わせ対応をそのキャラクターのアイコンが行うことで話題となった事例もあります。訪問者とのコミュニケーションをブランディング視点から捉え、運用を考えることは大切です。

チャットボット導入を成功させるために知っておきたいこと

最後に、チャットボットの導入効果が大きな企業の特徴と、具体的な導入成果について解説していきます。

チャットボットの導入効果が大きい企業の特徴

──チャットボットの導入効果が大きいのは、どのような企業でしょうか?

特徴としては以下の3点があげられます。

【チャットボットの導入効果が大きい企業の特徴】

  • 時間外の問い合わせが多い
  • 訪問者のネットリテラシーが高い
  • 人に聞きにくい内容の問い合わせが多い

時間外の問い合わせが多い

1つ目の特徴が、時間外の問い合わせが多いことです。ECサイトなどがこれに当てはまります。チャットボットを使えば、24時間問い合わせや受発注に対応できるので、ユーザー体験を向上させ、ビジネスチャンスの損失を防げます。

出典:「UNIQLO」公式サイト https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/iq/

例えば、ユニクロが運営するLINEアカウント「UNIQLO IQ」には、AI搭載が搭載されたWeb接客型チャットボットが導入されています。訪問者はUNIQLO IQと会話をすることで、営業時間外であってもよくある問題を解決したり、在庫状況の確認、着こなしの検索、商品の購入まで行うことができます。これまで難しかった夜間帯のカスタマーサポートを行いつつ、増加する問い合わせへの対応し、電話対応のコストを抑えることが可能な事例かと思います。

訪問者のネットリテラシーが高い

2つ目の特徴が、訪問者のリテラシーが高いことです。

チャットボットから正しい答えを引き出し、問題を解決するためには、質問する側にもそれなりの素養が求められます。例えば、パソコンの周辺機器に対するの問い合わせであれば、ある程度のネットリテラシーをもった訪問者である事が想定され、解決につながりそうなワードで検索することに長けており、課題の解決にたどりつく割合が高くなるのです。

人に聞きにくい内容の問い合わせが多い

3つ目の特徴は、人に聞きにくい内容の問い合わせがあることです。

例えば、ユニ・チャームは「大人用おむつNAVI」というサービスにチャットボットを活用しています。ユニ・チャームの発表によると、このサービスの1ヶ月間の対応件数は、お客様相談センターの電話対応件数の約2.2倍にも及んだそうです。「大人用紙おむつの選び方」という他人には少し聞きにくい内容でも、チャットボットになら気軽に相談できる、という心理が影響しているのです。

チャットボットを有効活用するためのポイント

【チャットボットを運用する際の注意点】

  1. チャットボットと訪問者をつなぐための導線を設計する
  2. 継続的にチューニングする

チャットボットをせっかく導入したのに、訪問者が増えず思うような成果が得られず利用をやめてしまう企業もあります。

その原因として多く見受けられるのは、チャットボットの導入がお客様に対して十分に周知されていないことです。当然ですが、サービスを使ってもらうためにはサービスの存在や使い方を、まず知ってもらわなければ意味がありません。

例えば、チャットボットサービスの運用を開始したのならその旨をお客様へ告知し、同時にそのサービスへの導線をデザインすることが重要です。導線としては、電話からのSMS送信であったり、QRコードを自社サイト・店舗の広告・商品パッケージに記載するなどが有効でしょう。

また、チャットボット自体の質の低さが原因のケースもあります。

不正確な情報が返ってくるようなサービスを、訪問者は利用しようとは思わないでしょう。チャットボットの不適切な回答は、チューニング不足がおもな理由です。導入したらそれで終わりではなく、サービスや事業の変化などに合わせてチューニングし、内容をアップデートしていかなくてはいけません。

まとめ

チャットボットの選び方や導入メリットについて解説してきました。製品選定の際には、「自社がどのような用途でチャットボットを使いたいのか」「AI機能は必要か」をはっきりさせましょう。

また、チャットボットは導入したらそれでおしまいではありません。成果をあげるためには、計画的な運用と継続的なチューニングが必要です。この記事で説明したポイントを参考に、自社にあった製品を選び、効果的に運用を行ってください。

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