【この記事に登場する有識者】
株式会社キュービック PMO
雨宮 悟郎さん

IBMのSIerにて多数のプロジェクトを経験。その後、ヤフー株式会社にて、ストアシステムの改修、講習会システムの構築等のシステム関連業務を皮切りに、ストアコンサルタント、講師、販促企画業務の企画立案・実施、カンファレンスの企画、多数のオンライン(WEB)プロジェクトを通じてYahoo!ショッピングの売上増に寄与。ヤフーでは、オンライン・オフライン関わらず、様々なプロジェクトに参画し、プロジェクトマネジメントを経験する。
2019年1月にオフィス・ジー合同会社を設立。
SIerとしての経験、ヤフー株式会社での経験を活かし、システムコンサルタント、WEBコンサルタントとして企業の支援を行う。
企業の支援の傍ら、マーケティングやプロジェクトマネジメントの勉強会を主催し、後進の育成にも寄与する。
現在は、キュービック株式会社にジョインし、PMO(Project Management Office)組織の設立に関わり、プロジェクトマネジメント業務とプロジェクトマネージャーの育成に従事している。

 

プロジェクト管理ツールは4つの軸で選

プロジェクト管理ツールは、プロジェクトを成功させるために役立つツールです。しかし、導入にあたって、どの製品を選べばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、編集部が「プロジェクト管理ツール選びの際に重要な4つの軸」を紹介します。プロジェクト管理に精通した雨宮さんのコメントもあるのでぜひ参考にしてください。

【プロジェクト管理ツール選びの4つの軸】

  1. タスクの「依存関係」をわかりやすく表示できるか
  2. QCDを一元管理できるか
  3. 工数や時間の管理が細かくできるか
  4. 導入の手軽さ、ランニングコストの安さ

それぞれ詳しく説明していきます。

(1)タスクの「依存関係」をわかりやすく表示できるか

【要チェック企業】

・1人のプロジェクトマネージャーが複数のプロジェクトを管理している企業
・1つのプロジェクトに複数の部署や職種の人が関わる企業

プロジェクト管理ツール選びの1つ目の軸となるのが、「タスク同士の『依存関係』をわかりやすく表示できるか」です。

「タスクの依存関係」とは、「タスクAはタスクBを完了しなければ始められない」などといった、タスク同士のつながりのことです。

プロジェクトは1人で完結できるものではなく、複数のスタッフが関わります。そのため、1人の作業が遅れると、他のスタッフのタスクにも影響してしまうことがあります。1つの遅れがプロジェクト全体の遅れを招くということはしばしば起きますが、こういった全体像は意外に把握しづらいものです。

そこで、それぞれのタスクの依存関係を洗い出し、わかりやすく表示できるようなツールがあれば、進捗が遅れているときに原因の究明がしやすくなり対策が取れるのです。

<雨宮さんコメント>

複数のプロジェクトが同時進行していてスタッフがタスクを抱え込みやすい状況にある場合や、1つのプロジェクトに複数の部署や人が関わる場合は、タスクの依存関係を整理し管理することで、業務効率の改善が見込めます。

(2)QCDを一元管理できるか

【要チェック企業】

・「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」を同ツール内で一元管理したい企業

2つ目の軸は、「QCDを一元管理できるか」です。QCDとは「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」のことで、プロジェクトを遂行する上で欠かせない要素ですQCDを1つのツールで管理できれば、プロジェクトの進行が楽になります。

プロジェクト管理ツールの中には、「Delivery(納期)」だけしか管理できないツールもあり、「Cost(コスト)」はExcelで管理しなければならないといったことも起こり得ます。

QCDを一元管理できるかどうかは、「PMBOK(Project Management Body of Knowledge、ピンボック)」に準拠しているかどうかでわかります。PMBOKはプロジェクトマネジメントに関する手法やノウハウの知識体系をまとめたもので、プロジェクトマネジメントの世界標準とされています。PMBOKに準拠している製品はQCDの一元管理ができるようになっています。

<雨宮さんコメント>

QCDはプロジェクト管理の基本なので、どの企業も押さえておくべきポイントです。

例え、納期までにプロジェクトが完了しても、品質が悪かったり、コストがオーバーしてもプロジェクトが成功したとは言えません。コストは予算通りに収まったとしても、品質が悪ければ意味がありません。

このように、QCDはバランスを考慮することが重要となります。

(3)工数や時間の管理が細かくできるか

【要チェック企業】

・工数管理、時間管理を含め、徹底してプロジェクト管理を行いたい企業
・派遣スタッフや業務委託など、稼働時間の管理が必要な従業員がプロジェクトに関わる企業

3つ目の軸は「工数管理や時間管理が細かくできるか」です。プロジェクトをより効率的に進めていくには、どの工程でどれだけの工数や時間がかかったのかを把握することが重要です。そのためには、それぞれのタスクにかかる時間や工数を可視化して管理できる機能が備わっているかが重要になります。

<雨宮さんコメント>

プロジェクトを行うたびに赤字ラインギリギリという企業も少なくありません。徹底した工数管理と時間管理を行えば、プロジェクトにかかる人件費などのコストを減らせるでしょう。

また、工数管理、時間管理で重要なポイントとして、各プロジェクトメンバーの工数管理があります。

たとえば、どんなにプロジェクトの進捗に問題が無くても、実はあるプロジェクトメンバーのみに負荷が非常にかかり、毎日残業したり休日出勤したりでカバーしているようでは問題があります。

PMとして、各プロジェクトメンバーの工数管理を正しく行うことも重要です。

(4)導入の手軽さ、ランニングコストの安さ

4つ目の軸になるのが、「導入の手軽さ、ランニングコストの安さ」です。これは多くの方にとって関心があるポイントでしょう。

まず導入の手軽さについてです。スタッフ全員が使用しやすい製品を選んでおかないと、せっかく導入しても社内で全く使ってもらえないという残念な結果になる場合があります。無料トライアル期間が設けられている製品であれば、ツールの使い勝手や操作性を実際に使用した上で判断するとよいでしょう。

続いてランニングコストです。プロジェクト管理をExcelで行っている企業も多いでしょう。それを、あえて専用ツールを導入して効率アップを図るわけですから、費用対効果も十分に考慮した上で、どれだけ費用をかけられるかを明確にしておく必要があります。

おすすめのプロジェクト管理ツール5選を比較軸ごとに紹介

ここまでに解説した比較軸ごとに、おすすめの製品を比較します。

【各比較軸ごとの比較】

WrikeOBPM NeoAsanaBacklogTrello
依存関係の可視化
QCDの一元管理
時間管理
無料トライアル無料プランあり無料プランあり30日間無料プランあり

【製品比較表】

WrikeOBPM NeoAsanaBacklogTrello
導入形態クラウドクラウドクラウドクラウド/オンプレミスクラウド
スマホアプリ
ガントチャート
カンバン機能 ※
ファイル共有
メール連携
カレンダー連携
チャットツールとの連携SlackTeamsSlackTeamsSlackSlack

※「カンバン機能」とは?

カンバン機能キャプチャ

「要対応」「進行中」「完了」などと書かれたボードの列に、タスクが書かれたカードを使ってプロジェクトやワークフローの実行計画を視覚化する手段です。カンバン機能は、チームが進捗状況を確認したり、障害を特定するのに役立ちます。

依存関係のわかりやすさを重視するなら「Wrike」

Wrikeアイキャッチ
出典:「Wrike」公式サイト https://www.wrike.com/ja/
Wrike
公式サイト https://www.wrike.com/ja/
運営会社 シトリックス
Wrikeを利用しているプロジェクトメンバー数

【導入企業のポジティブな評判】

・コストが比較的に安いため、コストパフォーマンスは良い(医薬品・医療系サービス)
・便利で分かりやすくてとても使いやすいです。(小売)
・シンプルで多人数でも使いやすい(建設・不動産)

【導入企業のネガティブな評判】

・応用が効きにくいため、どんな状況でも対応できればさらに良いと思う(医薬品・医療系サービス)
・翻訳に違和感がある気がする(建設・不動産)
・やや管理画面のサイズが小さく見えにくい(インターネット・広告・メディア)

【編集部コメント】

実際に利用している企業の満足度が高い理由として、コストパフォーマンスが高く使いやすいことが挙げられました。ですが英語直訳のツールなので、日本語の精度が良くないという声もありました。

その点が気にならない企業であれば正確なプロジェクト管理ができる便利なツールであるといえるでしょう。

【Wrike製品基本情報】

プランFreeProfessionalBusinessEnterprise
1月あたりの利用料金(年間契約)無料9.8ドル
/1ユーザー
24.8ドル
/1ユーザー
要問い合わせ
ユーザー数無制限無制限無制限無制限

Wrikeには、プロジェクト管理用のガントチャート機能が備わっており、各タスクの期限や依存関係を設定できます。プロジェクトの全体像も把握しやすいのが特徴です。スケジュール調整が必要な場合は、タスクをドラック&ドロップするだけ。依存関係にあるタスクのスケジュールも自動で調整されます。

ただ、「ガントチャート」機能はProfessionalプランからしか利用できないので注意してください。また、Enterpriseプランにグレードアップすると、シングルサインオン機能、高度なユーザーアクセス管理窓、セキュリティが強化されます。必要な機能によってプランを選ぶといいでしょう。

タスクの依存関係の画像
出典:「Wrike」公式サイト https://www.wrike.com/ja/templates/

QCDの一元管理を重視するなら「OBPM Neo」

OBPM Neoキャプチャ
出典:「OBPM Neo」公式サイト https://products.sint.co.jp/obpm
OBPM Neo
公式サイト https://products.sint.co.jp/obpm
運営会社 システムインテグレータ
OBPM Neoの満足度
OBPM Neoを利用しているプロジェクトメンバー数

【導入企業のポジティブな評判】

・予算管理が的確にできるので、管理部門に好評である(メーカー・商社)

・工程別で管理しているので、進捗状況や収益なども把握できる(電力・ガス・石油・新エネルギー)

・妥当な価格とスタッフからの安心感あるセキュリティ体制(インターネット・広告・メディア)

・分かりやすくて、誰にでも操作出来そうだなと思った(IT・通信)

・メニュー選択が多数、カスタマイズできる(メーカー:機械・電気)

・プロジェクトの進行状況をチーム内のメンバーで共有できるので、メンバーの意識が高まるのに役立つ(メーカー:機械・電気)

・動作が軽快で良い(インターネット・広告・メディア)

【導入企業のネガティブな評判】

・問い合わせをしたときに返答がやや遅いこと。(IT・通信)
・価格が安くない。カスタマイズが手間。(メーカー:機械・電気)
・プロジェクトの問題点を早期に発見して修正するにはまだ人手が必要になる。(メーカー:機械・電気)
・他ツールより操作方法が難しいので、覚えるのがつらいです(電力・ガス・石油・新エネルギー)

【編集部コメント】

21社のうち約半数の企業が、満足度3の評価を付けていました。評価が下がってしまった原因として、サポート体制の弱さやカスタマイズ性が高いゆえに使いにくく、慣れるまで時間がかかってしまうことが挙げられます。

また、11〜30名の中規模のプロジェクトでよく利用されているようです。ですが結果を見ると、人数に限らず幅広いプロジェクトで利用されていますね。

【OBPM Neo製品基本情報】

プランBasic EditionLimited EditionEnterprise Edition
1月あたりの利用料金(年間契約)1ユーザーあたり3850円※20ライセンスの場合1ユーザーあたり5775円※20ライセンスの場合1ユーザーあたり7700円※20ライセンスの場合
ユーザー数50ライセンスを超える場合は要問い合わせ50ライセンスを超える場合は要問い合わせ50ライセンスを超える場合は要問い合わせ
おもな機能・進捗管理
・報告管理
・グループ管理
・工数管理
・要員管理 など
Basic Editionの全機能に加え、
・品質管理
・リスク管理
・チケット管理
・Q&A管理
Limited Editionの全機能に加え、
・原価管理
・見積管理
・調達管理
・勤怠管理
・データ分析
※価格はすべて税込

OBPM Neoは、国内で唯一のPMBOKに準拠した製品です。「Quality(品質)」「Cost(コスト)」「Delivery(納期)」の3要素はもちろん、人員管理やコミュニケーションツールなど管理業務に必要な機能が装備されています。

OBPM Neo管理画面
出典:「OBPM Neo」公式サイト https://products.sint.co.jp/obpm

工数管理、時間管理を重視するなら「Asana」

Asanaキャプチャ
出典:「Asana」公式サイト https://asana.com/ja
Asana
公式サイト https://asana.com/ja
運営会社 Asana
Asanaの満足度
Asanaを利用しているプロジェクトメンバー数

【導入企業のポジティブな評判】

・素早く管理がしやすく便利で有能で素早くできたうえ、有名だったから(金融)

・価格や契約条項のシンプルさ(インターネット・広告・メディア)

・時間管理など正確性に優れていて、安心して管理が出来る(人材サービス)

・汎用性があり、どんなプロジェクトでも管理可能だと思う(コンサルティング)

・使い勝手と操作性が良い。誰でも使いこなせる(小売)

【導入企業のネガティブな評判】

・ある程度は英語ができないとうまく使えないので人を選ぶ(IT・通信)

・特に悪い点や、不満な事はないと思うが、強いて言えば慣れるまで時間が掛かる(小売)

・必要な情報の画面にたどり着くまでに時間がかかる(インターネット・広告・メディア)

・操作が細か過ぎて、覚えるまで時間を要する(人材サービス)

【編集部コメント】

今回のアンケートではAsanaの満足度は高い評価が付きました。設定や操作が細かすぎる懸念点も見られましたが、その分汎用性が高いことにつながります。慣れてくれば正確にプロジェクト管理ができるツールであるといえます。

比較的少人数のプロジェクト管理で利用されていることがわかりました。

【Asana製品基本情報】

プランBasicPremiumBusinessEnterprise
1月あたりの利用料金
(年間契約)
無料1ユーザーにつき1320円1ユーザーにつき2970円要問い合わせ
ユーザー数15人まで無制限無制限無制限
※価格はすべて税込

Asanaには、工数管理に役立つ「TrackingTime」機能があります。

「TrackingTime」機能
出典:「Asana」公式サイト https://asana.com/ja


この機能を使うと、プロジェクトやタスクごとに費やした工数や時間を把握できます。個々のタスクをチームメンバーと共有したり、予定通り進行していない作業の計画を変更したりすることで、プロジェクト全体を正しい方向に導けるようになります。コスト管理もしやすくなるので、クライアントへの請求や給与計算の際にも役立ちます。

導入の手軽さ、ランニングコストを重視するなら「Backlog」「Trello」

Backlog

Backlogキャプチャ
出典:「Backlog」公式サイト https://backlog.com/ja/
Backlog
公式サイト https://backlog.com/ja/
運営会社 ヌーラボ
Backlogの満足度
Backlogを利用しているプロジェクトメンバー数

【導入企業のポジティブな評判】

・進捗状況が見える化することでメンバーへ行うべき対応が明確になる(電力・ガス・石油・新エネルギー)

・メンバーの進行状況が一目でわかるのが助かります(商社)

・大人数での管理が容易にでき、使いやすい(インターネット・広告・メディア)

・視覚的に見やすいし、操作も簡単で作業はとてもはかどる(外食)

【導入企業のネガティブな評判】

・サポートセンターへの問い合わせに時間がかかりトラブルの時が大変(メーカー:素材・食品)

・初めて使う人たちにとっては難しい点もあるかも(商社)

・特にないが、あえて言うなら色分けがもっと多いほうが見やすい(IT・通信)

・使用料が高い。詳細なタスク管理が出来ない(インターネット・広告・メディア)

・状況が自己申告なので、実際のところや現在のリアルな状況がわからない(IT・通信)

【編集部コメント】

33社のうち、60%以上の企業が満足度に5と4の評価をつけていました。大人数でもメンバーの進捗状況が確認しやすく、UIUXの面で満足度が高いようです。一方で、満足度2の割合も少なくないですね。サポート体制の弱さや、使用量が高いわりに詳細なタスク管理ができないという声がありました。10人以下で利用している企業が多いですが、100人以上が関わるプロジェクトでも利用されています。プロジェクトチームの人数状況によらず、どんなプロジェクトでも対応可能なツールであることがわかります。

【Backlog製品基本情報】

フリープランスタータープランスタンダードプランプレミアムプランプラチナプラン
1月あたりの利用料金(年間契約)無料2200円1万817円1万8150円 4万5833 円
ユーザー数10人30人無制限無制限無制限
プロジェクト作成可能数15100100無制限
※価格はすべて税込

Backlogは無料で使える「フリープラン」と4種類の有料プランのなかから、必要な機能が使えるプランを選択できます。まずはフリープランを試してみてから、必要に応じて上位プランへの移行を検討してもよいでしょう。

Trello

Trelloキャプチャ
出典:「Trello」公式サイト https://trello.com/ja
Trello
公式サイト https://trello.com/home
運営会社 アトラシアン
Trelloの満足度
Trelloを利用しているプロジェクトメンバー数

【導入企業のポジティブな評判】

・他社の導入実績が多いので、信頼して使える。プロジェクトの管理が簡単にできる(メーカー・商社)

・いろいろなカードが作成できて便利(コンサルティング・専門事務所)

・高性能で使いやすく価格も手頃で良いと思う(メーカー:機械・電気)

・Microsoft社Plannerよりも使い勝手も、アプリの更新頻度も適度でよい(IT・通信)

・データの処理が早い 動作が安定している(IT・通信)

【導入企業のネガティブな評判】

・他社での導入実績は多いが、自社の業態には、合わないプロジェクトがあり、全てには使用できない(メーカー・商社)

【編集部コメント】

12社のうち、70%以上の企業がTrelloに「満足している」と答えています。シンプルで使いやすく、比較的リーズナブルなツールなので、少人数から大人数のプロジェクトまで幅広く使われているようです。また、GoogleやCOSTCOでも導入されており、導入実績でも評価されています。

【Trello製品基本情報】

プランFreeBusiness ClassEnterprise
1月あたりの利用料金(年間契約)無料1ユーザーにつき1090円要問い合わせ
ユーザー数無制限無制限無制限
プランの特徴使用カード数無制限使用ボード数無制限使用ボード数無制限
※価格はすべて税込 
1ドル=109円で換算

Trelloのプランには、無料で使える「Free」と、有料の「Business Class」「Enterprise」の3種類あります。無料プランでもTrelloの基本的な機能を使うことができ、2要素認証も利用できます。100人以下の小規模なグループでの利用を想定している「Business Class」プランえも、年間契約なら1月あたりの料金は1ユーザーにつき10ドル(約1090円)と、リーズナブルな価格設定になっています。

プロジェクト成功のための4つのステップ

プロジェクト管理ツールを導入すれば、必然的にプロジェクトが成功する確率も高まる、とは限りません。プロジェクト成功の極意を雨宮さんに伺いました。

ーープロジェクトを成功させるために注意すべきことを教えてください。

プロジェクトを成功させるためには、以下の4つのステップを意識する必要があります。

プロジェクト成功の4ステップ】

プロジェクト成功の4ステップ

ステップ1:プロジェクトの目的とゴールを明確にする

例えば、自社製品のECサイトを構築するというプロジェクトが発足したとします。このプロジェクトでは、納期と予算を守った上でECサイトが構築できれば、どんなECサイトができても成功といえるでしょうか? 

それは違いますよね。売上目標や利益率、コンバージョン率などの数値的な指標を設定し、それらが達成できるようなECサイトを構築しなければ成功とはいえません。そこで重要なのが、まず初めにプロジェクトの目的やゴールを定義することです。この事前の定義付けをしっかりと行い、かつ、設定した指標をクリアするためにUIやUXを考える。

そして、ECサイト構築後の運用フローも考慮するまでがプロジェクトになります。

これが行えていないと、いくら進捗管理を行って、期日通りにリリースしてもプロジェクトは失敗してしまいます。

ステップ2:「スコープ」を明確にする

プロジェクトの目的やゴールが定義できたら、次にスコープ(プロジェクトで行うべき内容)」を明確にしましょう。なぜなら、メンバーによってスコープの解釈が異なっていると、プロジェクトがうまく進まないからです。例えば、プロジェクトの目的が「富士山登頂」だったとしましょう。5合目まで車で行く、徒歩でふもとから登る、ヘリコプターで頂上に降り立つなど、「登頂する方法」はいろいろあります。しかし、登頂方法によって必要な準備や道中の行動が全く異なるので、すべてを同時に行うのは非効率です。

ビジネスにおいても、作業の進め方がバラバラだと、プロジェクトを効率よく進行できません。ですから、どのように取り組むかを明確にし、メンバーに共有することが重要になります。

ステップ3:「作業スコープ」と「成果物スコープ」を明確にする

PMBOKでは、スコープを「作業スコープ(プロジェクトスコープ)」と「成果物スコープ(プロダクトスコープ)」に分けて考えます。作業スコープとは、成果物やプロダクトを生み出すための作業内容について定義したもの、つまり「何をやるか」です。これに対して、成果物スコープは、プロジェクトが生み出す製品やサービスなど、プロダクトそのものについて定義したもので、つまり「何を作るか」になります。

「作業スコープ(=何をやるか)」と「成果物スコープ(=何を作るか)」を分けて考え、それぞれを明確にしてからメンバーに共有するようにしてください。

ただし、スコープには一定の制限を設ける必要があります。プロジェクトの目的を考えればスコープに追加した方がよいことでも、それによってスケジュールが遅れたり、コストが増え予算内に収まらなかったりすると、プロジェクトは失敗に終わります。

QCDを考慮し、2つのスコープを調整しながらプロジェクトを遂行しましょう。

ステップ4:前提条件や制約を明確にする

プロジェクトマネジメントでは、QCDをはじめとした前提条件や、起こりうるリスクを、プロジェクトが始動する前に洗い出しておかないと、予定通りに進まなかったときに対応できません

仮に代替案を作成できたとしても、予算がなかったり、人員を確保できなかったりなどの理由で実行できないことがあります。ですから、前提条件や制約などをあらかじめ明確にしておく必要があるのです。

まとめ

プロジェクト管理ツールは、プロジェクトを適切に管理し成功させるために役立つツールです。「プロジェクトの進行管理がうまくできていない」と感じているなら、ぜひ導入を検討してみてください。

製品を検討する際には、「タスクの依存関係をわかりやすく表示できるか」「QCDを一元管理できるか」「工数管理や時間管理が細かくできるか」「手軽さ、ランニングコストの安さ」の4つのポイントを押さえて製品を比較するとよいでしょう。この記事で紹介したおすすめ製品も参考に、自社にあったプロジェクト管理ツールを探してみてください。

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